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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻4号

1992年04月発行

文献概要

臨床報告

眼内レンズ挿入術後炎症に対するプロスタグランディン生合成阻害剤の効果—ジクロフェナックナトリウム点眼液とプラノプロフェン点眼液の比較実験

著者: 戸部隆雄1 萩原実早子1 壺井邦彦1 米本由佳1 山岸和矢1 岩崎和佳子

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.571 - P.575

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 眼内レンズ挿入術後に発生する炎症に対して,手術前後にジクロフェナックナトリウム点眼液,またはプラノプロフェン点眼液を川いてその抑制効果をみた。細隙灯顕微鏡検査によりフィブリン反応を,レーザーフレアセルメーターによりフレア値と細胞数を測定し,両剤について比較した。術後のフィブリン反応陽性率および術後のフレア値と細胞数には,両剤間に有意差はなかった。フィブリン反応はすべて早期発症型であり,後期発症型のフィブリン反応はまったくみられなかった。プロスタグランディン生合成阻害剤術後非投与群と比べて,2剤はいずれも有意に抑制効果を示した。2剤はともに,ステロイドと併用することにより臨床的に眼内レンズ挿入術の術後炎症に有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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