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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻5号

1992年05月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(3)1991年10月 広島 学会原著

ベーチェット病に対するFK506

著者: 八木郁子1 小暮美津子1 北村文乃1 菊池三季1 八代成子1 西川恵2

所属機関: 1東京女子医科大学眼科 2東京女子医科大学第四内科

ページ範囲:P.621 - P.625

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 難治性眼底病変を有するベーチェット病患者6例11眼に,FK506を初期投与量0.05〜0.2mg/kg/day,1日2回,平均4か月間投与し,検討した。
 1.眼発作の改善・眼スコアの改善は6例中5例,視力の改善は11眼中7眼にみられた。
 2.眼外症状は半数に改善を認めた。
 3.白血球数血清免疫グロブリン値,T細胞・B細胞(%)に明らかな変化を認めなかった。
 4.副作用は腎機能障害,耐糖能異常が各1例,その他熱感,発疹などがみられた。
 5.投与中に外眼筋麻痺,腸管ベーチェットが各1例みられたが,FK506との関係は明らかではない。
 以上,FK506はベーチェット病の難治性眼底病変に対する治療薬として期待される薬剤と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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