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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻5号

1992年05月発行

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(3)1991年10月 広島

学会原著

老人性円板状黄斑変性症の大型網膜色素上皮剥離から自然発生した網膜色素上皮裂孔の3例

著者: 福島伊知郎1 河野隆司1 西村哲哉1 大熊紘1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.637 - P.643

文献概要

 過去6年間に老人性円板状黄斑変性症で大型の網膜色素上皮剥離を伴った網膜下嚢胞型と診断された症例55例57眼のうち,光凝固を行わなかった例で特発性に網膜色素上皮裂孔を発生したのは31眼中3眼10%あった。網膜色素上皮裂孔は色素上皮剥離発生の4〜9か月後に生じ,網膜色素上皮剥離の大きさは,2ないし4乳頭径と大きく,2例は裂孔発生時に色素上皮剥離の拡大をみた。2例は,裂孔の発生時に自覚症状がなく,かつその後も軽い反応性の線維性増殖しか起こらなかったので,良好な視力を維持した。1例は裂孔部に,強い反応性の線維性増殖が起こって視力が低下した。特発性網膜色素上皮裂孔の3例について発生と経過を報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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