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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻5号

1992年05月発行

文献概要

臨床報告

多発性後極部網膜色素上皮症—最近の経験症例

著者: 松永裕史1 西村哲哉1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.729 - P.733

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 最近6年間に経験した多発性後極部網膜色素上皮症の13例,19眼の症例から本症についての以前の筆者らの見解を一部修正した。治療には光凝固のみが有効であり,一度治癒すると再発をみないと前に述べたが,その後再発があることがわかった。また原田病初期と似た症例や,中心性漿液性網脈絡膜症との中間型といえる症例があった。さらにステロイド剤の全身投与が本症発症の誘因となったり,中心性漿液性網脈絡膜症様の前駆症状から急性増悪の誘因になっていた症例を経験した。その誘発機序を考按した。本症と中心性網膜炎とは同じ類型(Spectrum)に属する疾患であるが,明確な独立した疾患概念をもつ1病型であることを確認した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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