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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻6号

1992年06月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年10月 広島 学会原著

糖尿病網膜症に対する汎網膜光凝固の長期予後—その1.視力の経過

著者: 上野眞1 加藤勝1 新田千賀子1 岩渕薫子1

所属機関: 1浜松医大眼科

ページ範囲:P.801 - P.804

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 汎網膜光凝固後の糖尿病網膜症眼の長期視力予後について検討した。対象は43例73眼で,増殖前網膜症19例25眼,増殖網膜症31例48眼,年齢30〜76歳(平均51歳),観察期間60〜150か月(平均7年9か月)であった。光凝固前に比し視力が2段階以上悪化したのは,光凝固2年後では増殖前網膜症10眼(40.0%),増殖網膜症15眼(31.3%)で,最終観察時点ではそれぞれ13眼(52.0%),20眼(41.7%)であった。このうち増殖前網膜症の10眼(76.9%),増殖網膜症の10眼(50.0%)は,嚢胞様黄斑浮腫と黄斑浮腫遷延化による黄斑変性のために視力が悪化した。最終視力が0.5以上であったのは増殖前網膜症では11眼(44.0%),増殖網膜症では25眼(52.1%)であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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