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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻6号

1992年06月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年10月 広島 学会原著

角膜混濁を有する症例に対する硝子体手術

著者: 檀上眞次1 細谷比左志1 池田恒彦1 大橋裕一1 木下茂1 田野保雄1 合田美佐子2 春田恭照3

所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室 2関西労災病院眼科 3国立呉病院眼科

ページ範囲:P.817 - P.820

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 角膜混濁を有する10症例10眼に対する硝子体手術成績について検討した。一時的人工角膜を用いて,全層角膜移植と同時手術を行った症例の成功率は低く,2段階以上の視力改善は37.5%に得られたのみであった。一方,同時手術を術前予定していたが,硝子体手術のみを行い得た症例が2例あり,予想していた以上に眼底は透見でき,硝子体手術については大きな支障はなかった。
 また,無硝子体眼に対する全層角膜移植手術の透明治癒率は比較的良好であるので,角膜混濁を有する症例に硝子体手術が必要な場合には,一時的人工角膜を用いた全層角膜移植との同時手術を計画する前に,硝子体手術のみが可能かどうか慎重に検討すべきと思われる。また,可能であれば,視力回復のための角膜移植は網膜疾患が安定してから行えばよいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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