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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻6号

1992年06月発行

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年10月 広島

学会原著

調節麻痺眼におけるマニトールで惹起された屈折調節系の変化

著者: 古嶋正俊1 今泉雅資1 中塚和夫1

所属機関: 1大分医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.829 - P.832

文献概要

 筆者らは以前,アセタゾラミド内服により,低眼圧ならびに近視化とそれに相当した調節力低下が生ずることを報告した。
 今回,こうした屈折調節系への変化が眼圧降下に基づくものなのかを明らかにするため,アトロピン点眼処置した健常人3名にマニトール静注を行い,屈折調節系の変化を調べた。眼圧の降下に伴い,屈折度の近視化,浅前房化,水晶体の肥厚が生じた。近視化の程度は,アトロピン投与による残余調節力以上の変化を示した。以上の結果より,低眼圧に伴う近視化は,眼圧降下によって遠心方向のチン小帯張力の減少が誘発した水晶体肥厚に基づくと推論された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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