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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻6号

1992年06月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年10月 広島 学会原著

静的動的視野解離Statokinetic dissociation(SKD)を伴う視神経炎と緑内障の視野における空間和の比較

著者: 尾﨏雅博1 羽磨隆士1

所属機関: 1東京医科大学眼科 2カルフォニア大学デイビス校眼科

ページ範囲:P.837 - P.841

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 病的空間和はさまざまな眼科疾患に認められ特異的な所見ではない。今回,静的動的視野解離(SKD)を伴う視神経炎と緑内障における空間和の特性について比較検討を行った。視標サイズVとⅢによる空間和の異常は,サイズⅢの網膜感度が低下した視野の異常部位に多く認められ,サイズⅢの感度が低下するにしたがい病的空間和は増加した。視神経炎における空間和の回帰直線の勾配は緑内障より2倍大きく,視神経炎には病的空間和がより多く認められた。緑内障に比べ視神経炎では,視標サイズⅢの網膜感度の低下に比べ視標サイズVに対する網膜感度の低下は小さかった。SKDを伴う視神経炎と緑内障における病的空間和の特性は異なるものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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