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特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年10月 広島 学術展示
真性小眼球症にuveal effusionの合併した2症例
著者: 矢野宏樹1 片山寿夫1 武田憲夫1 加藤剛1 早見宏之1 窪田靖夫1
所属機関: 1富山医科薬科大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.868 - P.869
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【症例1】 35歳女性。主訴は左眼変視症。紹介され当科を受診した。視力はRV=0.03(0.1×+10.0D),LV=0.03(0.1×+10.0D)と高度遠視であった。角膜径は右眼10.0×10.5mm,左眼10.0×10.5mm,眼軸長は右眼15.2mm,左眼15.5mmであり真性小眼球症を認めた。細隙灯顕微鏡にては両眼とも浅前房がみられ,眼圧は右眼16mmHg,左眼16mmHg,隅角は両眼Shaffer分類でGrade1であった。超音波検査・X線CTでは両眼の小眼球と強膜の肥厚を認めた。眼底は両眼とも乳頭の発赤腫脹と静脈の拡張蛇行がみられ,左眼には全周の脈絡膜剥離と鼻側に限局した胞状な網膜剥離を認めた(図1)。蛍光眼底検査にて異常はみられなかった。ステロイドの全身投与には反応せず,手術として左眼3象限に強膜半層切除術を施行した。脈絡膜剥離は改善し,網膜剥離は一部に残存したがそれも徐々に吸収し,術後20か月後に完全な復位をえた。
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