文献詳細
文献概要
連載 眼科図譜・312
片眼に網膜下増殖膜組織を伴ったchoroideremiaの1例
著者: 野呂洋子1 山口克宏1 玉井信1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.962 - P.963
文献購入ページに移動症例:14歳,男性。9歳頃より夜盲があった。1987年5月に自転車で転倒し右眼を強打した既往がある。同年秋頃より右眼視力低下を自覚し,1988年3月当科を受診した。初診時,右眼視力0.02(0.08×-0.25D cyl-0.75DA130°),左0.6(0.8×-1.50D cyl-0.50DA180°)。前眼部,中間透光体には異常を認めなかった。ゴールドマン視野検査で両眼の求心性視野狭窄と右眼の輪状暗点が認められた。ERGは両眼とも消失型,EOGはAD比が左右とも1.0と平坦型を示した。暗順応検査は一相性で,最終光覚閾の上昇がみられた。全身的には梅毒定性試験,血清アミノ酸分析も含めて異常は認められなかった。
掲載誌情報