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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻7号

1992年07月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(5)1991年10月 広島 学会原著

全層角膜移植と白内障の手術時期の検討

著者: 山田昌和1 島崎潤1 村田博之1 真島行彦1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.979 - P.982

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 慶應義塾大学眼科において全層角膜移植と白内障手術を施行した症例を,同時手術を行った群(Combined群)16例17眼と2次的に白内障手術を行った群(Simple群)9例10眼に分け,その予後を比較検討した。術後の透明治癒率,合併症,視力予後には両群に大きな差を認めなかった。移植片の内皮細胞減少率は術後2年でCom-bined群では29.5%,Simple群では53.8%となり,2次的な白内障手術によるcell lossは少なくなく,内皮細胞の面からは同時手術が有利と考えられた。いくつかの問題点はあるものの,白内障を有する角膜疾患眼には全層角膜移植と白内障の同時手術,あるいはこれに眼内レンズ挿入術を含めたtriple procedureを積極的に行ってよいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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