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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻7号

1992年07月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(5)1991年10月 広島 学術展示

開放隅角緑内障に対するNd:YAGレーザー線維柱帯照射—長期観察例について

著者: 朝蔭博司1 吉川啓司1 中瀬佳子1 東出登志1 井上トヨ子1 井上洋一1

所属機関: 1オリンピア・クリニック眼科

ページ範囲:P.1052 - P.1053

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 緒言 近年,YAGレーザーによる隅角照射が,線維柱帯組織を破壊し,シュレム管を開放することが組織学的にも確認されている1,2)。開放隅角緑内障に対する臨床応用が注目され,照射後短期間の有効性は確認されているが3,4),長期効果に対しては報告も少なく,その評価も賛否両論ある5〜8)。今回筆者らは,開放隅角緑内障に対しYAGレーザーを施行し,2年以上経過観察できた症例について報告する。
 対象 緑内障濾過手術既往のない開放隅角緑内障に対し,YAGレーザー線維柱帯照射を施行した。2年以上経過観察した53例77眼(原発開放隅角緑内障42例63眼,発育緑内障6例9眼,嚢性緑内障5例5眼)を対象として検討した(2年以内に濾過手術を必要とした14例16眼は手術を施行した時点で「無効」と判定した)。このうち男性は30例46眼,女性は23例31眼で,年齢は20歳から83歳(平均56.1±16.1歳)であった。経過観察期間は24か月から30か月(平均24.9±1.3か月)であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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