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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻7号

1992年07月発行

文献概要

臨床報告

副腎皮質ステロイド剤に抵抗した難治性視神経炎

著者: 西田貴美1 水原宏美1 白川博朗1 金山俊也1 松岡徹1 長谷川榮一1

所属機関: 1香川医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1099 - P.1103

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 原因不明で,副腎皮質ステロイド療法に抵抗した難治性視神経炎3例に活性型ビタミンB1の髄腔内投与を行い,2例に視力・視野の改善を認めた。これらのうち,症例1は球後視神経炎の再発例,症例2は急性視神経炎であり,さらに種々の治療に抵抗した症例3は,遺伝子診断にて家族性視神経萎縮であるレーベル病と診断した。
 視神経炎の治療において,まず原因を究明することが重要だが,原因不明で副腎皮質ステロイドにも抵抗する場合は,活性型ビタミンB1のパンピングによる髄腔内投与は行うべき価値のある治療と考え,さらにこれにも抵抗する場合はレーベル病などの遺伝性視神経萎縮も念頭におき精査を進めるべきであると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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