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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻7号

1992年07月発行

文献概要

臨床報告

螢光高感度撮影装置による硝子体観察

著者: 米谷新1 高須正幸2

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室 2トプコン株式会社

ページ範囲:P.1105 - P.1108

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 筆者らは,硝子体を観察・記録する新しい方法を開発した。10%フルオレセインソジウム5mlを静注後,硝子体腔に流入する螢光色素により硝子体を染色することにより,細隙灯顕微鏡の光学的切断面の硝子体の画像を増強するものである。これを,撮影・記録するために、従来のゴールドマン型フォトスリットランプに高感度CCDカメラを搭載した。
 この撮影装置で,10ng/ml以下の濃度のフルオレセイン溶液の螢光輝度を捉えることができた。
 臨床応用では,14症例19眼で硝子体観察の60分以上前に螢光色素を肘静脈より投与し,ゴールドマン三面鏡を用いて撮影・記録した。全例で硝子体のゲルや線維の観察が可能であった。本法では後部硝子体剥離の有無だけでなく,新知見として硝子体分離の初期変化が初めて明らかとなった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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