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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻7号

1992年07月発行

文献概要

臨床報告

ボール眼外傷の15年間の統計的検討

著者: 徳山孝展1 池田誠宏2 岩崎哲也2 佐藤圭子2 河野剛也3 三木徳彦3

所属機関: 1大阪市立桃山市民病院眼科 2大阪市立城北市民病院眼科 3大阪市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1121 - P.1125

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 1975年から1989年に大阪市立大学眼科を受診した鈍的眼外傷症例1,907眼のうち,スポーツ眼外傷515眼を対象に統計的検討を行った。
 スポーツ眼外傷のうち,442眼(86%)がボール眼外傷で、その原因は野球ボール,サッカーボール,ソフトボール,テニスボールの順に多く,これらで全体の90%を占めた。軟式野球ボールとサッカーボールによる打撲例に重篤な網膜・硝子体病変の合併が多かった。網脈絡膜病変は野球ボールでは眼底の下方に,サッカーボールでは上方に生じる傾向を認めた。水晶体脱臼と眼窩底骨折はボール眼外傷には稀であった。ボールの運動量,力の作用方向などが特定の眼病変発現に関与すると考えられ,生体力学的検討も必要と思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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