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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻8号

1992年08月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(6)1991年10月 広島 学術展示

虹彩結節があるぶどう膜炎で発見された脳腫瘍を伴うレックリングハウゼン病の1例

著者: 土屋櫻1 田中稔1 金井淳2 田中茂樹3 上野日出男4

所属機関: 1順天堂浦安病院眼科 2順天堂大学眼科学教室 3順天堂浦安病院内科 4順天堂浦安病院脳外科

ページ範囲:P.1158 - P.1159

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 緒言 虹彩結節を有するぶどう膜炎で発見されたレックリングハウゼン病(以下R病)を経験したので報告する。
 症例 12歳女児。初診:1990年8月4日。主訴:視力の定期検査。既往歴:生下時より全身の皮膚に色素斑。現病歴:1990年8月3日,視力の定期検査で近医を受診し,当院へ紹介された。家族歴:母方の従弟にカフェ・オ・レ斑。虹彩結節なし。初診時所見:視力RV=0.07(1.2×-4.0D) LV=0.06(1.0×-4.25D)。眼位,眼球運動,外眼:異常なし。毛様充血両眼ともになし。眼圧:両眼14mmHg,前眼部,中間透光体:両眼に黄褐色の虹彩結節が散在(図1)。右眼に少数左眼に中等度の前房内細胞浮遊。左眼に中等度の硝子体内細胞と混濁あり。隅角:両眼ともに開放隅角,結節なし。眼底所見 右眼:上鼻側に脱色素斑あり。その他異常なし。左眼:鼻側に強い硝子体混濁あり。その他異常なし(図2)。螢光眼底所見 右眼:脱色素斑に一致したwindow defectあり。その他異常なし。左眼:硝子体中に螢光色素漏出。その他異常なし(図3)。網膜電図 視野:両眼ともに異常なし。超音波Bスキャン 右眼:異常なし。左眼:水晶体後方から網膜へ向かう硝子体混濁あり。腫瘍所見なし。全身所見,臨床検査所見:皮膚:全身に褐色色素斑が散在(図4)。脳神経学的一般検査,精神発達,知能:異常なし。頭部X-P:内耳道骨破壊や聴神経腫瘍は認められず,その他も異常なし。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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