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特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(6)1991年10月 広島 学術展示
球後視神経炎としてステロイド治療された視神経近傍への転移性腫瘍
著者: 矢野真知子1 茂木豊1 岡田進1 山下孝2
所属機関: 1癌研究会附属病院眼科 2癌研究会附属病院放射線科
ページ範囲:P.1160 - P.1161
文献購入ページに移動症例 【症例1】 46歳,女性。1988年4月右乳癌の手術(T2N1M0)をうけ,1990年6月より骨転移がある。10月6日より両眼の視力低下を自覚し11日某大学病院受診。視力,右(0.3)左手動弁で,CT, MRIにて腫瘍は造影されないため,球後視神経炎としてステロイドを投与された。視力低下が急激なため15日当院紹介された。初診時視力右手動弁,左0。対光反応は右眼は正常,左眼は減弱,遅延がみられた。前眼部,眼底に異常はみられなかった。CT検査で右眼窩後壁から海綿静脈洞にかけて骨破壊を伴う病巣があり(図1a),MRIで頭蓋底の右前頭蓋窩から視交叉前方にGd—DTPAでよく強調される腫瘍陰影が見いだされた(図1b)。転移性腫瘍と推定し,放射線照射30Gyを行った。照射終了後自覚的に視力改善し,近医へ転医したが,全身状態悪化のため3週問後死亡した。
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