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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻8号

1992年08月発行

臨床報告

Perfluorotributylamineを併用した脱臼眼内レンズの摘出例

著者: 望月清文1 田辺譲二1 鳥崎真人1 松村孝司1 田辺久芳1 石井好智2

所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室 2㈱メニコン研究開発部

ページ範囲:P.1185 - P.1189

文献概要

 後嚢破損をきたした左眼への後房レンズ挿入約1年後に眼内レンズが硝子体内に脱臼した76歳女性の症例に対し,硝子体切除術を行った後,液体フルオロカーボンの一種であるperfluo—rotributylamineを用いて眼内レンズを浮上させ,安全にしかも容易に摘出しえた。検眼鏡的および電気生理学的所見では術中術後に合併症をみなかった。
 Perfluorotributylamineの眼内レンズへの付着に関して酵素抗体法を用いて検討したところ眼内レンズへの付着はほとんどなかった。
 液体フルオロカーボンを用いた落下あるいは脱臼眼内レンズの摘出は有用であるが,その眼内への影響を十分に熟知して使用することが望まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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