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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻8号

1992年08月発行

文献概要

臨床報告

眼球突出で初発したWeber-Christian病の1例

著者: 萩原正博12 松山智昭2 宮本和久2 永江康信3 中川雅史4 麦谷順子4 杉山治夫4

所属機関: 1市立伊丹病院眼科 2大阪大学医学部眼科学教室 3東大阪市立中央病院眼科 4大阪大学医学部第3内科

ページ範囲:P.1235 - P.1239

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 眼球突出で初発した systemic Weber-Christian病の1例を報告する。症例は18歳,男性で,右眼の眼球突出のため当科を紹介された。2週後に40℃の熱とともに眼部は腫脹し,眼球突出が増悪した。抗生剤の大量投与を行うも,高熱は持続し,眼球突出はさらに増悪し,高度の肝機能障害,肝脾腫,出血傾向が出現し,やがて全身症状が極度に悪化した。眼窩の試験切除では泡沫状の胞体をもつ組織球の浸潤を伴う脂肪織炎の像を示したので,皮膚結節はみられなかったが,sys-temic Weber-Christian病と診断した。大量のステロイド投与は無効であったが,シクロスポリンの併用により,ようやく全身状態は改善し,やがて眼球突出も改善した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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