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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床報告

角膜移植術後長期観察例での角膜上皮の形態変化

著者: 根岸一乃1 村田博之1 島崎潤1 真島行彦1 坪田一男2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室 2東京歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1285 - P.1288

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 全層角膜移植術後長期の上皮の形態変化をスペキュラーマイクロスコピーを用いて観察し,半定量的,定量的解析を行った。対象は全層角膜移植術後に3年以上経過観察のできた26例33眼で,平均年齢は53.4歳,平均観察期間は5年7か月である。角膜中央部の上皮を撮影し,上皮細胞の形態を角膜上皮スコアを用いて半定量的に評価し,上皮解析システムを用いて平均露出細胞面積,その変動係数,扁平率を定量的に解析した。長期間観察例では,紡錘形細胞,大きい細胞,配列の乱れなどのスコアが正常者よりも有意に増加していた。平均細胞面積は887±290μm2,変動係数0.36±0.06,扁平率0.42±0.14で,正常者の値よりも有意に増加していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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