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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床報告

偽水晶体眼の増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術

著者: 宮本和久1 池田恒彦2 檀上眞次2 斉藤喜博2 張野正誉2 田野保雄2

所属機関: 1日生病院眼科 2大阪大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1319 - P.1322

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 硝子体手術を行った偽水晶体眼の増殖糖尿病網膜症10眼について検討した。白内障手術時に増殖型であった症例は7眼で,術前,術後を通じて光凝固が不十分な例が多数を占めた。硝子体手術時の問題点は,水晶体?の混濁や散瞳不良などによって眼底透見が困難なことであったが,必要に応じて後嚢部分切除や瞳孔形成などの処置を追加すれば,手術は十分に可能であった。10眼中7眼において視力改善が得られたが,3眼は前部硝子体線維血管性増殖のため眼内レンズ摘出を余儀なくされた。偽水晶体眼の増殖糖尿病網膜症で強膜切開創を中心とした前部硝子体線維血管性増殖に進行した場合は,眼内レンズを摘出したうえで周辺部の増殖性病変の処理を行う必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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