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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床報告

身体障害者更生相談所での視覚障害者の分析

著者: 松本順子1 馬鳴昭生2

所属機関: 1名古屋市身体障害者更生相談所 2名古屋市立大学眼科学教室

ページ範囲:P.1368 - P.1372

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 過去12年間に名古屋市身体障害者更生相談所を訪れた1,155名の視覚障害者を統計的に検索した。障害者手帳該当者は1,035名(89.7%)で,等級は1級から6級までほぼ均等に分布していた。50歳代が315名,60歳代が294例であり,両年代で全体の52.7%を占めた。視覚障害の原因は,強度近視,網膜色素変性症,角膜疾患,緑内障,白内障の順であった。20歳未満は先天性低視力,20歳から40歳では網膜色素変性症,40歳から70歳では強度近視,70歳代では緑内障,80歳代では白内障が首位を占めた。片眼視力が0.02以下の人の他眼の視力は,0.1未満が53.3%,0.1以上0.3が27.0%であった。片眼失明者で他眼視力が0.1以上0.5以下の場合,失明眼の原因は外傷が首位で28.4%であった。両眼重度視覚障害の主要原因は,強度近視,網膜色素変性症,緑内障の順であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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