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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻9号

1992年09月発行

文献概要

臨床報告

網膜機能よりみた桐沢型ぶどう膜炎の病態

著者: 竹田美奈子1 佐久間健彦1 玉井信1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1379 - P.1383

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 桐沢型ぶどう膜炎(急性網膜壊死)の14例15眼を対象とし電気生理学的所見と網膜剥離の発生,最終視力について比較検討した。ERGはa, b, op波とも障害され重症度を強く反映していたが,特にa波が悪い例では最終視力が不良であった。EOGも程度は様々であったが他のぶどう膜炎に比べて非常に低下していた。発症後3か月後のERG, EOGはともに不変もしくは軽度改善のみであり,本疾患の網膜の障害は不可逆的であることが示唆された。初期のERG, EOGが不良の例では網膜剥離や硝子体の牽引を生じたことから,早期の網膜剥離予防手術の決定の際,眼底所見,螢光眼底撮影と併せERG, EOG検査はその指標の1つとなると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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