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点眼瓶の今昔(その1)
著者: 中泉行信 中泉行史 齋藤仁男1
所属機関: 1研医会
ページ範囲:P.1386 - P.1387
文献購入ページに移動辞書によると,点眼とは「眼に薬液を注ぎ入れること」であるが,そもそも点眼はどのように行われてきたのだろうか。小川劍三狼(1871〜1933)氏は『稿本日本眼科小史』(1904年刊)の中に,「点眼スルニハ如何ニセルカ詳ナラサルモ,恐ラクハ木或ハ金属ヨリ作レル棒ヲ用ヰタルナラン」と述べられている。江戸時代の占い眼科書(『眼科指南』)の中にも,底瘴(ソコヒ)の療治に「生脳2分,石膏2分,麝香1分,辰砂少,右ヲ細抹シテ目棒ニテサスベシ』と記されている。
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