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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

臨床報告

アメリカアイバンク提供角膜を用いた角膜移植における微生物感染および拒絶反応

著者: 戸田郁子1 藤島浩1 坪田一男1 大竹雄一郎2 苗加謙応2

所属機関: 1東京歯科大学眼科学教室 2国立栃木病院眼科

ページ範囲:P.33 - P.38

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 アメリカアイバンクからの提供角膜を用いて行った角膜移植36例に対し,保存中の角膜の微生物汚染と術後感染,拒絶反応について検討した。角膜保存液は1例(3.6%)が微生物汚染陽性,術後感染が疑われたものは3例(8.3%)でこのうち起炎菌が確定したものは1例(2.8%)であった。保存液培養陽性例は術後感染を起こしておらず,したがって保存中の微生物混入による術後感染率は0%であった。レシピエントの結膜擦過培養はすべて正常細菌叢であった。拒絶反応発生率は7例(19.4%)であった。輸送のための長期保存による角膜の微生物汚染,異人種間の移植による拒絶反応率は,今回の調査では国内提供角膜と比較してほぼ問題ないと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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