臨床報告
小眼球に伴う閉塞隅角緑内障に対する内眼手術
著者:
山名隆幸1
根木昭1
佐藤章子2
所属機関:
1天理よろづ相談所病院眼科
2弘前大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.45 - P.48
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小眼球に伴う閉塞隅角緑内障に対して内眼手術を行い,術中に前房形成不金を生じたため手術をいったん中断したものの,その後複合手術を行って眼圧がコントロールできた症例を報告した。右眼は隅角癒着解離術,超音波乳化吸引術,眼内レンズ移植同時手術を行い眼圧はコントロールされた。左眼も同様の手術を予定し,core vitrectomy後,隅角癒着解離術を施行した。Con—tinuous circular capsulorhexisを行っているさい,前房形成不全となり手術をいったん中断し,同日約12時間後,D-mannitol, acetazolamideを点滴し手術を再開し超音波乳化吸引術を終了した。2週後,眼内レンズ移植,後嚢切除,core vitrec—tomyを追加し,その3日後laser gonioplastyを施行し眼圧コントロールを得ることができた。術後uveal effusion,網膜剥離などの併発症はみていない。