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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

臨床報告

眼底白点症を合併した小眼球症の1症例

著者: 田川泉1 小関義之2 平戸孝明3 白土城照1 岡島修4

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2東京女子医科大学糖尿病センター 3東京船員保険病院 4三楽病院

ページ範囲:P.61 - P.64

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 眼底白点症を合併した小眼球症の1症例を報告した。両疾患はともに稀な遺伝性疾患であり,これらの合併は今までに報告されておらず,貴重な1例と思われる。家系内には二代にわたり小眼球症が認められたが,網膜異常がみられたのは本人のみであった。症例は22歳女性で,小児期より夜盲を自覚していた。初診時,暗順応曲線は二相性で100分後に正常閾値に達し,その時点でのERGは正常振幅であった。眼底には両眼対称性に,黄斑部を除く網膜全体に,孤立性の境界鮮明な小白点が多数みられた。8年後,視機能および電気生理学的所見が不変であったにもかかわらず,眼底白点の増加および拡大が,初診時眼底写真との比較により確認された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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