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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

臨床報告

病理診断が困難であった眼窩悪性リンパ腫の1例

著者: 萩原正博1 原拓1 辻求2 坂口一之3

所属機関: 1市立伊丹病院眼科 2市立伊丹病院病理 3大阪府立病院服科

ページ範囲:P.107 - P.110

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 病理組織学的に診断が困難であった眼窩悪性リンパ腫の1例を報告した。症例は76歳,男性で,眼球突出(左)を指摘され,当科を紹介された。左眼の上転障害があり,CTにて球後にびまん性に広がる腫瘍を認めた。クレーンライン手術により腫瘍を亜全摘し,放射線照射を行った。1年後の現在までのところ再発はない。
 病理組織像は小型リンパ球を主体とするリンパ組織の増殖を示し,多数の形質細胞が認められた。異型性は明らかでなかったが,核に軽度のくびれがみられる細胞がみられ,免疫組織化学的にκ鎖,IgMが陽性で単クローン性が証明され,悪性リンパ腫(lymphoplasmacytic type)と診断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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