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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻10号

1993年10月発行

文献概要

臨床報告

腎移植患者にみられた網膜黄斑部病変

著者: 三島一晃1 佐藤隆哉1 嵩義則1 雨宮次生1 松屋福蔵2 斉藤泰2

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室 2長崎大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.1713 - P.1716

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 腎移植後の患者45例90眼の網膜黄斑部病変について検討した。網膜黄斑部病変は18例24眼(26.7%)に認められ,うち黄斑部疾患は12例14眼(15.6%)であった。主な黄斑部疾患は中心性漿液性網脈絡膜症,多発性後極部網膜色素上皮症,網膜色素上皮剥離,黄斑変性であり,これらの疾患は,死体腎移植例の36.8%に認められ,生体腎移植例の19.2%よりも多かった。
 HLA A2,24 B35 Bw54 Cw1,3 DR2,4の抗原保有者は網膜色素上皮障害を生じやすく,免疫抑制剤,副腎皮質ステロイドの大量投与およびウイルス易感染性に加え,免疫遺伝学的影響も大きいと推論した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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