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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻10号

1993年10月発行

文献概要

臨床報告

腎移植後に発症した中心性漿液性網脈絡膜症の4例

著者: 松倉修司1 宮下公男1 平賀聖悟2 角田隆俊2

所属機関: 1東海大学医学部眼科学教室 2東海大学医学部移植学教室

ページ範囲:P.1719 - P.1724

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 腎移植後に発症した中心性漿液性網脈絡膜症の4例を経験した。4例とも腎移植後経過良好で,ステロイド剤と免疫抑制剤は維持量または漸減中であった。螢光眼底造影上は特記すべき所見はなかったが,HLAを検索したところ,A24,Cw1,DR4,DRw53が4例中4例にみられ,Cw3,DR5,DRw52,DQw3が4例中3例にみられた。病態生理上,中心性漿液性網脈絡膜症と類似の多発性後極部網膜色素上皮症が,腎移植後に発症した報告でもHLAの共通がみられており,Bw54を除くCw1,DR4が自験例とも一致していたため,両疾患の発症にHLAに示される免疫遺伝学的素因の関与が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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