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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻10号

1993年10月発行

文献概要

臨床報告

視力改善を示したnt11778遺伝子変異をもつレーベル視神経症の2家系

著者: 山田恵子1 真島行彦1 緋田芳樹1 小口芳久1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1739 - P.1743

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 ミトコンドリアDNAのnt11778変異をもつレーベル視神経症患者16家系中3家系に視力回復患者を認め,2家系2症例に異なる視力回復過程を観察した。症例1は11歳時に急性発症し,発症から2年後より右眼視力は0.05から回復傾向を示し,10年後には0.4〜0.5になった。左眼は0.01のままであった。この視力の自然回復過程はレーベル視神経症にみられる典型的な経過であった。症例2は10歳時に亜急性に発症し,発症より約半年後にミトコンドリアの呼吸活性賦活剤であるイデベノンを経口投与した。右眼視力は0.08であったが,1か月後から回復傾向がみられ,4か月後には1.2になり,左眼視力は2か月後から回復し,8か月後に0.1から1.2に改善した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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