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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻10号

1993年10月発行

文献概要

臨床報告

角膜縫縮術が著効した円錐角膜の急性水腫の1例

著者: 中堀裕子1 辻村まり1 片上千加子1 上総良三2

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室 2かずさ眼科医院

ページ範囲:P.1757 - P.1760

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 円錐角膜において急性水腫のために急激な視力低下をきたすことはしばしば経験するが,角膜穿孔に至ることは非常に稀である。従来,急性水腫の治療は保存的に経過観察することが多く,積極的な治療はあまり行われていない。筆者らは,円錐角膜の経過中に片眼に急性水腫より角膜穿孔をきたし,他眼に急性水腫を生じた症例を経験し,デスメ膜の修復を促進する目的で両眼に角膜縫縮術を施行した。その結果,実質浮腫を早期に消退させ,瘢痕形成を最小限にとどめることができ,良好な経過を得た。本術式は,急性水腫に対し積極的に行ってよい治療法であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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