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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻10号

1993年10月発行

文献概要

臨床報告

光電素子眼球運動記録装置の特性—モデル眼球による検討

著者: 長谷部聡1 山岡昭宏1 大月洋2 渡辺聖2 岡野正樹2

所属機関: 1中国中央病院眼科 2岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1761 - P.1764

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 光電素子眼球運動記録装置の特性を調べるために,人眼と赤外線吸光度をペアリングしたモデル眼球と精密位置決め装置を用いて,モデル眼球の位置変化に伴う出力電圧の変化を調べた。モデル眼球とセンサの距離が12mmでは偶然誤差はσ=0.25°であった。モデル眼球とセンサの距離が近いほど指数関数的に測定感度は増大し,偶然誤差は改善した。測定の直線性はモデル眼球とセンサの距離によらず,正面から±10°以内では良好であった。±15°では直線性誤差は無視できず,±20°を超えると,眼球運動の方向と出力電圧の関係が反転し,その理由として瞳孔領の影響が推定された。実際の測定にあたっては測定装置の特性を生かした利用が望まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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