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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻11号

1993年10月発行

文献概要

Siesta

目が動く患者への手術

著者: 吉富文昭

所属機関:

ページ範囲:P.83 - P.83

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 最近はすべての小切開白内障手術を点眼麻酔のみで行っている。見学に来られた先生方よりしばしば「目が動く患者では手術,特にCCCがやりにくいのでは」との質問を受ける。これは点眼麻酔に限ったことではなく,テノン嚢下麻酔でも効きの悪い球後麻酔でも同じだと思うが,確かにCCCがやりにくいケースは少なからずある。「そんな時はどうするのか」との問いには,「有鈎錫子で眼球を固定するのは決して得策とは言えない。結膜をつかめば患者は痛がるし,強膜をつかんでも力が入ると粘弾性物質が流出しやすい。右利きの術者ならば向かって左側のサイドポートに核分割用のフックを入れて,角膜ドームを持ち上げぎみにすると粘弾性物質も流出しないし,フックとシストトームによって二点固定となるので患者は目を動かせないし,目を術者の好みの位置にもってくることができる」と答えている。これは先日ハワイでPaul Ernest先生(Mid Michigan Eye Care Center)に教えてもらった方法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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