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特集 白内障手術 Controversy '93 白内障をめぐる22のControversy
小瞳孔—私が推奨する手術法
著者: 市岡博1
所属機関: 1松江赤十字病院眼科
ページ範囲:P.99 - P.101
文献購入ページに移動 PE症候群などによる散瞳不良例や虹彩後癒着例で手術時に有効な瞳孔面積を得られない症例には日常しばしば遭遇する。バイマニュアルテクニックに習熟した術者であれば特別なテクニックは不要で,プッシュプル鉤などで虹彩を進展しつつ眼内操作をすればよいので,ここでは平均的術者に推奨される方法を中心に述べる。
近年,超音波核乳化吸引術(以下PEA)および無縫合手術が主流であるかのようにいわれているが,小瞳孔例においては水晶体嚢の全体像がつかみにくいので,当然のことながら破嚢や虹彩損傷の率は高くなる。したがってそのような症例では術者の技量に応じた術式の選択が必要であり,実力の100%を要する術式を選択すべきではない。より安全な方法,例えば普段PEAを行っている術者であっても,場合によっては計画的嚢外摘出(以下ECCE)を選択する勇気を持つべきである。
近年,超音波核乳化吸引術(以下PEA)および無縫合手術が主流であるかのようにいわれているが,小瞳孔例においては水晶体嚢の全体像がつかみにくいので,当然のことながら破嚢や虹彩損傷の率は高くなる。したがってそのような症例では術者の技量に応じた術式の選択が必要であり,実力の100%を要する術式を選択すべきではない。より安全な方法,例えば普段PEAを行っている術者であっても,場合によっては計画的嚢外摘出(以下ECCE)を選択する勇気を持つべきである。
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