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文献概要
特集 白内障手術 Controversy '93 白内障をめぐる22のControversy
白内障日帰り手術—私はこうしている
著者: 深作秀春1
所属機関: 1深作眼科
ページ範囲:P.142 - P.143
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白内障日帰り手術についての誤解の一つに,入院設備がないためにやむを得ず日帰りとし,自宅では安静を保つ必要があるとか,往診しなくてはならないような前近代的日帰り手術状況とかを一緒くたにしていることがある。「近代的日帰り手術」は,あくまでも手術術式の進歩によって得られた成果であり,白内障手術後の安静を必要としないambulatory surgery (日常生活を制限しない)を意味する。これは,近代の白内障手術が求める早期視機能回復,早期社会復帰と全く同様の意義を持つ。それを意図的にか,本当にそう思うのか,まるで発展途上国でのアイキャンプの日帰り手術と同じであるかのように,問題視したり,軽視したりすることは見当違いの時代錯誤といえる。
筆者は最近5年半で約4,500例の白内障日帰り手術を経験し,ambulatory surgeryの意義を実感した。客観的に白内障日帰り手術の近代的姿と工夫を述べる。
白内障日帰り手術についての誤解の一つに,入院設備がないためにやむを得ず日帰りとし,自宅では安静を保つ必要があるとか,往診しなくてはならないような前近代的日帰り手術状況とかを一緒くたにしていることがある。「近代的日帰り手術」は,あくまでも手術術式の進歩によって得られた成果であり,白内障手術後の安静を必要としないambulatory surgery (日常生活を制限しない)を意味する。これは,近代の白内障手術が求める早期視機能回復,早期社会復帰と全く同様の意義を持つ。それを意図的にか,本当にそう思うのか,まるで発展途上国でのアイキャンプの日帰り手術と同じであるかのように,問題視したり,軽視したりすることは見当違いの時代錯誤といえる。
筆者は最近5年半で約4,500例の白内障日帰り手術を経験し,ambulatory surgeryの意義を実感した。客観的に白内障日帰り手術の近代的姿と工夫を述べる。
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