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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻12号

1993年11月発行

文献概要

臨床報告

眼底後極に限局した梅毒性脈絡網膜炎の1例

著者: 岩渕薫子1 町田拓幸1 上野眞1

所属機関: 1浜松医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1867 - P.1870

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 黄斑部に限局した梅毒性脈絡網膜炎を報告した。症例は51歳男性。右眼の視力低下と中心暗点を自覚し,黄斑部に約2乳頭径の灰黄色混濁が見られたため当科を紹介された。視力は,右0.3,左1.0。前房,硝子体に炎症所見はなかった。螢光眼底造影では初期から混濁網膜に不規則な過螢光が出現し,後期には組織染が示された。乳頭からの軽度の螢光漏出と静脈の壁染色が見られた。血液検査でTreponema pallidum hema—gglutination test 20, 480倍,Venereal diseaseresearch laboratory test 16倍であり,急性梅毒と考えられた。アンピシリン1日2gの投与を4週間行った。右眼黄斑部に軽度の色素上皮障害が残存したが,視力は1.2まで回復した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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