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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻2号

1993年02月発行

文献概要

臨床報告

白内障手術合併症と考えられる角膜辺縁潰瘍

著者: 岡田由香1 雑賀司珠也1 上野山さち1 橋爪奈津子1 上野山謙四郎1

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.157 - P.160

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 筆者らは,嚢外水晶体摘出および後房眼内レンズ挿入術後数か月から1年を経て上方輪部角結膜移行部に角膜辺縁潰瘍を発症した3例を経験した。3例中2例は創を8-0シルクで縫合,他の1例は8-0ポリグラクチンを使用していた。3例中2例は,ステロイドの全身および局所投与にて治癒傾向を認めないため,結膜切除術を施行し,治癒した。他の1例は,ステロイドの全身および局所投与にて軽快した。ステロイドが有効であったことから本症発症に炎症あるいは免疫反応が関与していたことが示唆された。また,縫合糸(シルク,ポリグラクチン)に対する組織反応が関与している可能性も否定できないと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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