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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻2号

1993年02月発行

文献概要

臨床報告

トリアムシノロンアセトニドの前部テノン嚢下注射後に眼圧が上昇した3例

著者: 園田康平1 木村一賢1 桝本美樹1 坂本泰二1 田原昭彦1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.167 - P.171

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 難治性のぶどう膜炎に対してトリアムシノロンアセトニド(T-A)の前部テノン嚢下注射を行い,その後に眼圧が上昇した3症例を経験した。3例中2例では,T-Aの外科的な除去が必要であった。
 症例1は12歳の女児。両眼の原因不明のぶどう膜炎の診断で,右眼にT-Aの前部テノン嚢下注射を受けた。1か月後に右眼の眼圧のみが上昇した。右眼の高眼圧は約9か月間持続し,前部テノン嚢下のT-Aが完全に消失するとともに眼圧は正常に回復した。
 症例2は16歳の女児。両眼の周辺部ぶどう膜炎の診断で,2回にわたり右眼に各々T-Aの前部テノン嚢下注射を受けた。1か月後に右眼の眼圧のみが上昇した。T-Aの除去後,眼圧は正常化した。
 症例3は43歳の男性。ベーチェット病の診断で,右眼にT-Aの前部テノン嚢下注射を受けた。その後,右眼の高眼圧が持続した。T-Aを除去すると,眼圧は正常になった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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