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臨床報告
トリアムシノロンアセトニドの前部テノン嚢下注射後に眼圧が上昇した3例
著者: 園田康平1 木村一賢1 桝本美樹1 坂本泰二1 田原昭彦1 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.167 - P.171
文献購入ページに移動症例1は12歳の女児。両眼の原因不明のぶどう膜炎の診断で,右眼にT-Aの前部テノン嚢下注射を受けた。1か月後に右眼の眼圧のみが上昇した。右眼の高眼圧は約9か月間持続し,前部テノン嚢下のT-Aが完全に消失するとともに眼圧は正常に回復した。
症例2は16歳の女児。両眼の周辺部ぶどう膜炎の診断で,2回にわたり右眼に各々T-Aの前部テノン嚢下注射を受けた。1か月後に右眼の眼圧のみが上昇した。T-Aの除去後,眼圧は正常化した。
症例3は43歳の男性。ベーチェット病の診断で,右眼にT-Aの前部テノン嚢下注射を受けた。その後,右眼の高眼圧が持続した。T-Aを除去すると,眼圧は正常になった。
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