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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻2号

1993年02月発行

臨床報告

白血病細胞の眼内浸潤で初発した成人T細胞白血病の1例

著者: 内田ひとみ1 向野利彦1 猪俣孟1 堂浦克巳2 福島茂3

所属機関: 1九州大学医学部眼科 2九州大学医学部神経内科 3医療法人明和会宮田眼科病院

ページ範囲:P.195 - P.198

文献概要

 白血病細胞の眼内浸潤で初発した成人T細胞白血病(ATL)の1例を報告した。
 症例は宮崎県在住の38歳男性である。右眼網膜の広範な滲出性病変および眼内炎様症状による視力低下で初発し,後に左眼にも限局性滲出性病変が生じた。経過中に精神症状を示し,3か月の経過で死亡した。死亡する5日前に初めて末梢血にATL細胞の出現を確認した。剖検で,眼球,中枢神経,リンパ節,その他諸臓器に特異なATL細胞の浸潤を認めた。本症例の眼症状と精神症状はATLの細胞浸潤によるものと診断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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