icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻3号

1993年03月発行

文献概要

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(1) 1992.11.6-8 東京 学会原著

C型肝炎ウイルスが関与した網膜症

著者: 阿部徹1 小野剛2 倉光智之2 小松眞史2 政宗研2 櫻木章三1

所属機関: 1秋田大学医学部眼科学教室 2秋田大学医学部内科学第一教室

ページ範囲:P.297 - P.300

文献購入ページに移動
 C型肝炎ウイルスが関与していると思われた網膜症を2例経験した。症例1は52歳の男性で、初診時に,両眼底に数個のしみ状出血が認められた。その後,両眼底に綿花様白斑も認められるようになった。症例2は66歳の女性で,初診時に,両眼底に綿花様白斑が認められた。両症例の,しみ状出血ないし綿花様白斑は2〜3か月で自然消退したが,症例1では別の部位に再発した。両症例ともに,綿花様白斑をきたす既知の全身疾患の合併はなかったが,C型慢性肝炎に罹患していた。C型肝炎ウイルスが網膜微小血管症の発生に,何らかの関与をしているものと推測された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?