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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻3号

1993年03月発行

文献概要

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(1) 1992.11.6-8 東京 学会原著

眼病変のみを臨床所見とするサルコイドーシスの診断

著者: 大原國俊1 大久保彰1 佐々木洋1 釜田恵子1 小林淳2 北村諭2

所属機関: 1自治医科大学眼科学教室 2自治医科大学呼吸器内科学教室

ページ範囲:P.377 - P.380

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 眼内病変でサルコイドーシスが疑われたが胸部X線写真で異常所見を認めなかった60症例に全身精査と経気管支肺生検を行った。37例(61.7%)に非乾酪壊死性類上皮細胞肉芽腫を認め本症と診断した。眼内病変数と頻度,血清アンギオテンシン転換酵素(ACE)活性上昇頻度には組織像陽性群と陰性群で有意差はなかったが,胸部CTと67Gaシンチグラフィーによる縦隔リンパ節腫脹とGa取り込み,気管支肺胞洗浄液中のリンパ球比率上昇例の頻度は組織像陽性群で高い値を示した。ACE,胸部CT,Gaシンチの3検査中2検査以上の陽性症例では生検陽性率が91%以上であった。今回の結果から眼内病変のみを臨床所見とするサルコイドーシスの存在が実証され,全身検査と生検実施に関する指針が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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