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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻3号

1993年03月発行

文献概要

臨床報告

高粘弾性ピアルロン酸ナトリウム製剤を用いた全層角膜移植術

著者: 戸田郁子1 楊弘勇1 坪田一男1

所属機関: 1東京歯科大学眼科

ページ範囲:P.513 - P.519

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 高粘弾性ピアルロン酸ナトリウム製剤,Healon®GVを用いた全層角膜移植術13例に対し,その手術時の有用性,安全性について検討した。Healon®GVはその高い粘性のため,手術中常に前房を深く保持し,圧迫などによって流出しにくかった。また虹彩の癒着に対して,強い剥離効果を発揮した。アセタゾラミド内服を併用することにより,術後翌日の眼圧は12.3±6.9mmHgで,術前との有意差はなかった。術後7か月の角膜内皮細胞密度は2.063.6±307.5/mm2,細胞減少率は18.3±14.5%で,過去の報告に比べて同等であった。本製剤は全層角膜移植術において有用かつ安全と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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