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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻3号

1993年03月発行

臨床報告

画像診断で異常がなかった海綿静脈洞の悪性組織球症の1例

著者: 田口朗1 木村徹1 木村亘1 菊池敏治1 日野理彦2 川上公宏2 難波紘二3

所属機関: 1ひかり会 木村眼科内科病院 2呉共済病院内科 3広島大学総合科学部

ページ範囲:P.527 - P.531

文献概要

 片眼の眼窩深部痛を伴う全外眼筋麻痺,眼球突出,ホルネル症候群で初発し,骨髄検査によって悪性組織球症と診断された症例を経験した。早期に化学療法を開始し,全身状態と眼症状は著明に改善した。CT, MRI, CAGでは異常を認めなかったが,臨床所見および経過より海綿静脈洞と眼窩への悪性組織球症の浸潤が考えられた。悪性組織球症の同部への浸潤は本症例が初めてである。また画像診断上異常が認められない場合でも,一応悪性腫瘍の浸潤の可能性を疑って血液像を含む全身的検索に注意を払う必要があることを強調したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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