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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻3号

1993年03月発行

文献概要

臨床報告

ドライアイにおける涙液中ラクトフェリン濃度

著者: 根来和美1 高村悦子1 坪田一男2 大橋裕一3 濱野孝4

所属機関: 1東京女子医科大学眼科 2東京歯科大学眼科 3愛媛大学眼科 4大阪船員保険病院眼科

ページ範囲:P.545 - P.548

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 ドライアイ患者の病態をより正確に把握するために,涙腺由来蛋白のラクトフェリン(LF)の涙液中の濃度を,最近開発されたラクトプレート®を用いて測定した。
 ドライアイ患者111眼の涙液中LF濃度は,1.04±0.80mg/ml(mean±SD)と,健常者に比べて有意に低値を示し,角結膜染色性の程度とLF濃度は,負の相関を認めた(P<0.01)。シェーグレン症候群(SS)のLF濃度は,0.56±0.61mg/mlと,SS以外のドライアイに比べ有意に低い値を示した(P<0.01)。涙液中LF濃度測定は,涙腺機能を含めたドライアイの診断に有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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