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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(2) 1992.11.6-8 東京 学会原著

輪部自家角膜移植を施行した片眼性の瘢痕性角結膜上皮疾患

著者: 真島行彦1 山田昌和1 山田裕代1 角田和繁1 有本華子1

所属機関: 1慶應義塾大学眼科学教室

ページ範囲:P.607 - P.610

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 慢性期の片眼性の瘢痕性角結膜上皮疾患3症例(薬物アレルギー性角膜上皮障害,アルカリ化学傷ホルマリン化学傷)に対して健眼より角膜輪部を含めた結膜片を作製し(120°),患眼に移植する輪部自家角膜移植limbal autograft transplantationを施行した。3症例とも約3/4周にわたり角膜輪部が障害されていた。術後早期の7〜10日後に上皮化され,術後1か月から3か月後には炎症,角膜新生血管の消退があり,その後,角膜実質の混濁も軽減した。術後7〜10か月後の現在まで異常結膜の角膜への侵入はなく,移植片を作製した健眼角膜にも,角膜輪部には血管侵入など異常所見はない。本術式はこれらの疾患に有効な治療法と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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