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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻4号

1993年04月発行

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(2) 1992.11.6-8 東京

学会原著

内因性真菌性眼内炎におけるフルコナゾールの眼内移行

著者: 山下陽子1 望月清文1 鳥崎真人1 東出朋巳1 田辺譲二1 小松雅樹1 棚橋俊郎1 緒方正史1

所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.647 - P.651

文献概要

 経中心静脈高カロリー輸液を受けた49歳男性の両眼に内因性真菌性眼内炎が生じた。フルコナゾールの全身投与を行ったが右眼の硝子体混濁が改善しなかったので,硝子体切除術,水晶体嚢外摘出術および輪状締結術を施行した。手術のさいに採取した前房水,硝子体および水晶体核内のフルコナゾール濃度の血清内濃度に対する比はそれぞれ73.6%,69.5%および38.5%であり,同時に投与したセフトリアキソンに比べ眼内移行は良好であった。白色ウサギでも静注後のフルコナゾールの眼組織内濃度は無処置眼および硝子体切除眼のいずれにおいても高かった。臨床的にも実験的にもフルコナゾールの良好な眼内移行が確かめられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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