特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(2) 1992.11.6-8 東京
学会原著
原発性定型網膜色素変性の全国調査成績
著者:
久保奈佳子1
早川むつ子2
松村美代3
大庭紀雄4
松井瑞夫5
大野良之6
柳川洋7
所属機関:
1名古屋市立大学医学部公衆衛生
2順天堂大学医学部眼科
3京都大学医学部眼科
4鹿児島大学医学部眼科
5日本大学駿河台病院眼科
6名古屋大学医学部予防医学
7自治医科大学医学部公衆衛生学
ページ範囲:P.665 - P.669
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厚生省特定疾患網膜脈絡膜萎縮症調査研究班と難病の疫学調査研究班の共同研究として実施された定型網膜色素変性の全国調査成績を示した。調査対象施設は全国の眼科標榜医療施設で,200床以上の病院が1,282施設,200床未満の病院が644施設である。調査方法は1990年4月1日から同年9月30日までに本症受診患者を登録する留置調査である。本症の報告患者数は6,545(男3,077,女3,439,不明29)で,200床以上の病院からの報告数は200床未満の病院からの報告数の約2.2倍であった(回収率37.7%)。男性では50歳台に,女性では60歳台にピークを示した。身体障害者手帳の所持者は報告患者の約1/4であった。年間の本症病院受療患者数は全国で最大約23,000人と推計された。