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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(2) 1992.11.6-8 東京 学会原著

Weill-Marchesani症候群における小球状水晶体の組織病理学的検討

著者: 高木茂1 長田正夫1 玉井嗣彦1 井上貴央2

所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室 2鳥取大学医学部解剖学第2教室

ページ範囲:P.681 - P.684

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 66歳,男性のWeill-Marchesani症候群患者の水晶体を,光学顕微鏡,透過型電子顕微鏡走査型電子顕微鏡を用い組織病理学的に検討した。水晶体は赤道径6.0 mm,前後径4.8mmの小球状で,褐色にびまん性に混濁していた。線維構造はほぼ保持されており,皮質部では円弧状に,胎生核部では楕円状に走行していた。また皮質深層から核上部において硝子様変性が観察され,これは前極部から後極部まで帯状に存在し,赤道部で著明であった。皮質部と核部の線維走行の違いから,球状水晶体の発生は出生後であり,その前後の走行の変化が組織学的に線維に影響を与え,それが後年の皮質深層から核上部における変性の原因となったと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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