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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(2) 1992.11.6-8 東京 学会原著

20年以上罹病の糖尿病患者の白内障術後結果の検討

著者: 谷口寛恭1 陣林浩美1 楠木裕子1 嵩義則1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.685 - P.688

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 20年以上糖尿病歴のある患者で白内障手術を受けた18例26眼について検討した。その結果20年以上糖尿病歴のある患者の白内障のほうが老人性白内障よりも早く手術する傾向があることがわかった。白内障に対し,嚢内摘出術,嚢外摘出術,IOL挿入術併用嚢外摘出術,超音波乳化吸引術などを行った。術後視力をみると,最終診察時まではほとんど変化がなかったのに対し,術後網膜症は術後12か月までは改善傾向を示すが,その後は悪化傾向を示した。視力と網膜症の長期予後は,嚢外摘出術またはIOL挿入術併用嚢外摘出術のほうが嚢内摘出術よりも良好であった。レーザー光凝固は手術前および術後6か月以内に行うのが望ましいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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